医師会からのお知らせ

News

世田谷区医師会 > >

区民の皆さまへ

新型コロナウイルス感染症に対し「世田谷区医師会PCR検査センター」の運用を開始いたしました。

2020.5.1

世田谷区医師会は「世田谷区医師会PCR検査センター」を5月1日から「保険診療によるPCR検査」を始めました。医師会主導でのPCR検査センターの立ち上げを急いだ理由は、「何とかしなければならない。」という危機感です。
皆様もご存じのように、当初の世田谷区でのPCR検査は新型コロナウイルス感染を疑う患者を診察した医師もしくは感染の可能性を心配した区民が「世田谷区帰国者・接触者相談センター」に電話相談をして、相談を受けた保健所の相談員が必要と判断した方に「行政検査」を行う形でした。
しかし、保健所職員に比し相談件数が多すぎたため、電話が多数集中して「全く繋がらない」という問題がありました。事実、区民の方からどうしたらよいのかというお問い合わせもたくさんいただきました。
実際のPCR検査件数も伸び悩み、1日数十件ほどに留まっておりました。しかも検査が受けられるまで数日の時間を要することもありました。「行政検査」はPCRの処理を公的機関で行うために検査の結果が出るまで3~4日ほど要していました。
症状が出て保健所に相談してから、検査をうけて結果が出るまでに7~10日ほどかかることもあり、待っている間に状態が悪化してしまう患者さんもいらっしゃいました。
単身赴任寮から何度も相談センターに電話をかけ続けて、やっと検査を受けたものの、検査結果待ちの間に亡くなってしまった男性もありました。
会員の在宅医療を行う先生からは、このような声もありました。在宅で管理中の患者さんが熱発をした。入院加療を提携している病院にお願いしたら、有熱の患者さんはコロナウイルスが陰性でないと受けられないと断られてしまった。すぐに検査ができて陰性が確認できれば入院できるのに。このままだと状態が悪くなってしまう。
このような状況を憂慮し、世田谷区医師会は、腰の重い世田谷区と交渉を重ね半ば強引に「行政検査」の協力を4月13日から行ってきました。世田谷区医師会が協力することで「行政検査」は1日60件程度の実績に上がり、おおむね保健所に電話が繋がったその日に検査を受けられるようになりました。
これでも結果が出るまでには3~4日かかってしまっていましたので、我々はもっと早く結果が分かるようにしたいと考えていました。保健所を介して行われる「行政検査」に加えて、保健所を介さない通常の「保険診療による検査」ができないか?
「保険診療によるPCR検査」は、保健所への電話を通さずにより多くの患者さんの検査が可能で、PCRの処理を民間検査会社に委託することで翌日には検査結果を得ることができます。疲れ切っている保健所職員の負担軽減になり、結果も早いため患者さんへの対応も迅速になります。
新型コロナウイルス感染症は指定感染症であるために「保険診療による検査」を行うには特別な認可が必要です。認可されるには入院施設や感染症病棟が必要など施設基準が厳しく、感染症指定施設となっている様な大規模な病院がほとんどで、全国併せても数十か所しかありません。これらの施設はコロナウイルス感染症で入院中の患者さんへの対応で手いっぱいというのが現状です。
ところが、今回のコロナウイルス感染症については特例が認められており、自治体の認可が出れば「保険診療による検査」が可能であるとのことでした。世田谷区が首を縦に振れば可能なのです。
「保険診療によるPCR検査」をおこなわせてほしい!これができれば、保健所への電話が繋がるのを待つことなく、会員の先生方の依頼を直接すぐにうけられる。結果も早く出るので素早い対応ができる。入院できず自宅で苦しませて死なせてしまう様なことにはならない。
世田谷区医師会は4月初めころから、「保険診療によるPCR検査」ができるように世田谷区と交渉を粘り強く続けてきました。何が問題なのか私たちには全く理解不能でしたが、世田谷区は認可を渋り続け、世田谷区医師会の要請をのらりくらりかわし続けてきました。
しかし、会長を始めとする医師会全員の思いが伝わったのか、4月30日付でようやく認可の運びとなり「世田谷区医師会PCR検査センター」を立ちあげました。5月1日より「行政検査」と「保険診療による検査」を並行しておこなっています。
今後数多くの検査を迅速に行うことで、検査待ちの不安を抱えた皆様の助けになればと考えています。

新着情報一覧に戻る

ページトップ