このたび、世田谷区医師会の会長を拝命いたしました安藤秀彦です。まずは、日頃より地域医療を支えてくださっている区民の皆さまに、心より感謝を申し上げます。

世田谷区は、小さなお子さんを育てるご家庭から、人生の大先輩である高齢の方まで、さまざまな世代の方々がともに暮らす地域です。私たち世田谷区医師会は、そうした皆さま一人ひとりの健康づくりのために、日々活動を続けております。

子育て世代の方々にとって、病気やけが、予防接種、学校生活の健康管理など、医療と関わる場面は多くあります。私たちは、地域の小児科医や学校医と連携し、お子さんが健やかに育つようにサポートしてまいります。また、育児の悩みにも医療の視点から寄り添えるよう、わかりやすい情報発信や相談体制の充実にも努めてまいります。

一方で、長寿社会を迎える中で、高齢の方々が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けるための支援も、ますます重要になっています。私たちは、在宅医療や介護との連携、フレイル・認知症予防の取り組みを進め、医療と介護・福祉が切れ目なくつながる「地域包括システム」の実現を目指しています。

さらに、地震や感染症といった「もしも」の時に、地域医療が確実に機能するための体制づくりも、私たち医師会の大切な役割です。災害時には、医療救護所の運営や地域の診療所との連携を通じて、安心と希望を届ける存在でありたいと願っています。

医師会は、診療だけではなく、区民の皆さまの暮らしに寄り添い、地域を支える医師たちの集まりです。その活動をもっと身近に感じていただけるよう、積極的に情報発信も行ってまいります。

これからも、皆さまの「そばにいる医師会」として、安心できる地域づくりに取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

一般社団法人　世田谷区医師会　会長　安藤　秀彦